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1.「リプロ・ニュース」発行のごあいさつ

「リプロ・ニュース」No.1(2024.6.1発行)


 RHRリテラシー研究所は、「リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(性と生殖に関する健康と権利:略RHR)」の知識と理解(リテラシー)を広める活動を行っている任意団体です。

 

 RHRは元々女性の健康運動から登場してきた概念で、国際社会では1990年代から広く知られるようになりました。最近では、「セクシュアル・ヘルス&ライツ」という概念も加えてSRHRと表記されることもよくありますが、私たちのグループでは「リプロダクション(妊娠や出産)」にまつわる健康と権利に特に注目しています。

 

RHRは、現在では「個人の人権」の重要な一部であると認識され、国にこの人権を保障する義務が課されています。ところが、日本ではRHRに関する理論的な裏付けが知られておらず、国際社会における位置づけや定義が広まることもないままに、人権としてのRHRは放置されてきました。そればかりか、むしろ政府は少子化を理由に個人のRHRを侵害しつづけてきたのです。

 

 その結果、日本では、本来、国が個人に対して保障すべきRHR関連のケア(避妊や中絶のみならず安全で尊厳が守られアクセスしやすい妊娠・出産)の情報と手段がほとんど提供されていません。旧優生保護法によって当人の意思に添わない堕胎や不妊手術が長年強制的に行われてきた国家的な暴力についてさえ謝罪や補償が行われていない一方で、旧態依然たる刑法堕胎罪と母体保護法によって個人が「産むか産まないかを自分で決定する自由」が侵害され、すべての人に提供されるべき性教育や緊急避妊薬もなかなか得られない状況が長きにわたって続いています。

 

 そこで、このたび私たちは継続的に新しい情報を提供するために、メルマガを発行することにしました。今回はこれまでつながりのあった皆様に一斉配信しております。次号からは希望者にメールで配信しますので、ご希望の方は rhr.lit.lab@gmail.com までお知らせください。また、ご紹介いただける方がいらしたらぜひお知らせください。今後とも「リプロ・ニュース」をどうぞよろしくお願い致します。




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